ゲーム配信で一番の課題となるのは
「いかにして視聴者を集めるか」
これに尽きると思います。
そして、視聴者を増やすにはゲーム選びが大事です。
最新のゲームをプレイするのも視聴者を集める効率的な手法の1つです。
しかし、常に話題に上がるような新しいゲームがリリースされ続けることはなく、どうしても空白の期間ができてしまいます。
そうした空白の期間を埋められるのは、やはり長期的に人気のあるゲームの配信です。
今回はTwitchやYouTube Liveといった人気配信サイトで長期的に人気を獲得しているタイトルを調べ、いくつかピックアップしてみました。
また、そういったタイトルの共通点はどこにあるのかという点についても後ほどお話します。
なぜ人気のゲームを知っておく必要があるのか
その理由は以下の2つです。
- 固定ファンを得やすい
- 今後流行るゲームを予想しやすくなる
固定ファンを得やすい
最新作・話題作の配信だけをしている場合、「そのゲームの内容について簡単に知りたい」という理由から配信を見に来るユーザーが多いです。
そういった視聴者たちは目当てのゲーム以外の配信を見に来てくれることが少ないので、固定ファンにはなりにくいというわけです。
対して長期的な人気を得ているゲームの場合は、「他のプレイヤーがどういったプレイをしているのか」ということを知るために配信を見に来るユーザーが一定数います。
そういった視聴者に対してディープな知識や自身のプレイスキルをアピールをすることで固定ファンを掴むことが可能になります。
今後流行るゲームを予想しやすくなる
配信で人気のゲーム、つまり配信映えするゲームというのはある程度決まったジャンルであることが多いです。
ですので、そのジャンルの共通点さえわかっていれば、今後リリースされるゲームの中でどれを選んで配信すればいいのか、という検討がつけやすくなります。
長期的な人気があるゲームの一例
League of Legends
日:リーグ・オブ・ レジェンド
ジャンル:MOBA
サービス開始:2009年
言わずとしれたMOBAの金字塔。通称LoL。
プレイに必要な環境を用意するハードルが低く、基本無料ゲームのため世界中に多くのプレイヤーがいます。
月間のアクティブプレイヤー数は2016年時点で1億人を超えているんだとか・・・。
MOBAというと日本では最近ようやく浸透してきたジャンルではありますが、本作は他のMOBA作品と比べても郡を抜いた知名度を誇っています。
ゲーム内容は複数人でチームを組んで戦う対戦型のマルチプレイゲームであり、その競技性の高さからeスポーツタイトルとして大小多くの大会が盛んに開催されるなど、サービス開始から10年たった今でもその人気は健在です。
また、つい先日には最近流行りのオートチェスに影響を受けたゲームモード「Teamfight Tactics (チームファイト タクティクス)」をリリースし、そちらの配信もかなり盛況のようです。 (Twitch)
DOTA 2
日:ドータ・ツー
ジャンル:MOBA
サービス開始:2013年
LoLと並ぶMOBA2大巨塔の1つ。
MOBAの元祖『Defense of the Ancients』の続編で、大会の賞金総額の規模が最も大きいゲームとしても有名です。
その大会規模のおかげか、プレイヤー人口こそLoLに負けてはいますが、eスポーツシーンの盛り上がりに関しては引けを取りません。
最近ではスタンドアロン型の派生作品『Dota Auto Chess』が話題をよんでいることもあり、まだまだその人気は衰える気配を見せません。
Fortnite
日:フォートナイト
ジャンル:バトルロイヤル
サービス開始:2017年
リリースから現在まで毎週のようにアップデートを続け、高いプレイヤーベースを維持し続けている人気バトルロイヤルシューター。
基本無料プレイであること、そしてコンソール版やモバイル版もリリースされていることもあって、プレイヤー人口の確保に関しては他のバトロワ作品の追随を許さないと言っていいほどです。
本作はバトルロイヤル作品群の中でも「シーズン制」とバトルパスをいち早く取り入れたタイトルでもあり、既存のプレイヤーを飽きさせない試みも随所に見られます。
バトルロイヤルというジャンルの性質上、勝敗にある程度運が関わってくるという点は否めませんが、本作はプレイヤースキルが大きく反映される建築という独自の要素を取り入れることによって、競技性を上手く高めています。
PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS
日:プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ
ジャンル:バトルロイヤル
発売年:2017年
バトルロイヤルというジャンルを一気に世に広めたパイオニア的作品。通称PUBG。
一時はプレイヤーの同時接続数が200万を超えるほどの爆発的人気がありましたが、現在は後続のバトルロイヤル作品にシェアを奪われてしまい、やや下火といった状態です。
それでも未だ配信で人気なのは、見ていてわかりやすいシンプルなゲーム性であることが理由の1つと考えられます。
本作に関する知識がなくても、なんとなく見てるだけでスーパープレイや面白いシーンがわかるというのは大きいです。
ジャンルの性質上競技性が高いとは言えませんが、代わりにエンタメ性に振り切っているとも言えるでしょう。
Overwatch
日:オーバーウォッチ
ジャンル:FPS
発売年:2016年
eスポーツタイトルとしてよく名前の挙がる対戦型マルチプレイFPS。
それぞれのキャラクターに個性とユニークな能力が備わっている「ヒーローシューター」というジャンルで不動の人気を誇っているゲームでもあります。
本作はチーム同士で対戦するゲームで、キャラクター同士の相性や連携といった戦略性や協調性、その上で勝つためには個々のプレイヤーの高いプレイスキルが求められます。
定期的に新しいキャラクターが実装され、環境がガラッと変わるのもロングヒットの理由の1つでしょう。
Counter Strike: Global Offensive
日:カウンターストライク グローバル・オフェンシブ
ジャンル:FPS
発売年:2012年
2000年から続く伝統的FPSシリーズの最新作。通称CSGO。
本作は昔ながらのシンプルで超実力主義のシューターです。
昨年からは基本無料化しバトルロイヤルモードが追加されるなど、新規プレイヤー参入のハードルがぐっと下がりました。
2000年に発売された初代からほぼ変わらないゲーム性でこの人気を維持しているというのは、やはりeスポーツタイトルとして長年に渡って採用されてきた故でしょう。
これまで数多くの大会で種目として選ばれており、このシリーズ出身というプロゲーマーも多いです。
Tom Clancy’s Rainbow Six Siege
日:レインボーシックス シージ
ジャンル:FPS
発売年:2015年
高い戦略性と他にないユニークなゲームプレイが売りのFPS。通称R6S、シージ、虹六など。
発売から4年目となる本作は、最初はそれほど人気が高かったわけではありませんでした。
しかし、その幅広い戦略を可能にするユニークなシステムや、新しいプレイを提供する定期的な無料コンテンツの追加などが功を奏し、eスポーツの普及とともに日本のFPSプレイヤーの間にもその名が知れ渡るようになりました。
Hearthstone
日:ハースストーン
ジャンル:カードゲーム
サービス開始:2014年
Bllizzard Entertainmentの『Warcraft』シリーズの世界観をベースに作られたデジタルカードゲーム(DCG)の定番。
幅広いプラットフォームで展開される、基本無料で遊ぶことの出来る根強い人気作で、後続のDCGにも大きな影響を与えています。
eスポーツタイトルとしても有名で、毎年大きな大会が日本を含む各地で開催されていますが、特に今年は大会形式が一新されるとのことでまた大きな話題を呼んでいるとか。
Dead by Daylight
日:デッド バイ デイライト
ジャンル:非対称対戦
発売年:2016年
インディーゲームとしては異例の人気を誇る4vs1の非対称対戦型ホラーゲーム。
本作は発売から3年が経ちましたが、定期的なコンテンツ追加やイベントの開催など、精力的にアップデートを重ねて日々進化を続けています。
また、『ソウ』シリーズのアマンダや『悪魔のいけにえ』のレザーフェイス、『エルム街の悪夢』のフレディといった有名なホラー映画作品とコラボしたキャラクターたちもDLCで続々と追加されており、ホラーファンにとっては唯一無二と言っていいゲームとなっています。
直近でも『スクリーム』とコラボしてゴーストフェイスがプレアブルキャラクターとして追加されており、コミュニティも色々な意味で盛り上がりを見せています。
また、2019年内にはモバイル版のリリースも予定しており、今後の展開も有望なタイトルだと言えるでしょう。
その他にも色々
ここまではある程度ジャンルを絞って紹介しましたが、他にも人気タイトルはいくつか挙げられます。
- Grand Theft Auto V・・・なんでもありのオープンワールド・クライムアクション
- Minecraft・・・世界一売れたゲームで元祖ボクセルサバイバル
- World of Warcraft・・・海外で圧倒的人気を誇るMMORPG
- etc…
これらのタイトルにも後述する共通点に当てはまる部分があります。
人気タイトルの共通点や傾向について
さて、ここまで挙げてきたゲームから人気作の傾向について考えてみましょう。
それぞれのゲームを見比べてみると、いくつかの共通点が見えてくるかと思います。
マルチプレイが主体である
これはプレイするごとに違ったドラマが生まれるため、視聴者が飽きにくくなるからというのが主な理由だと考えられます。
また、視聴者が配信中のゲームに参加できるというのもあるでしょう。
つまり、配信が一種のコミュニケーションツールとして機能するわけです。
定期的に新しいコンテンツが追加される
これは実際にプレイする側としても言えることですが、新しいコンテンツはそれまでの環境を変えるような物が多く、新鮮な気持ちで同じゲームをプレイ、もしくは視聴することが出来るようになります。
しばらくプレイしていないゲームでも、アップデートがあったらその内容を配信で確認してみるというユーザーは多いので、定期的に大きなアップデートを実施するゲームは長生きします。
プレイスキルが結果に反映されやすい
言い換えればeスポーツを意識したゲームとも言えます。
高いプレイスキルが必要なゲームほど、スーパープレイや緻密な戦略といった視聴者をわかせるような瞬間を多く見ることができます。
PvP(対戦)がメインでないゲームならば、プレイスキル=創造性・クリエイティビティとも言いかえられます。
また、そういった高いプレイスキルを参考にしたいというユーザーも配信を見に来てくれます。
複数のプラットフォームで展開されている
多いゲームだと、PC、家庭用ゲーム機(PS4など)、モバイルの3つのプラットフォームでサービスを展開しています。
これは単純にその分だけゲームのプレイ人口が増えると考えていいです。
特にモバイルで配信されているゲームは低年齢層にも周知されやすく、配信も人気が出やすいです。
低価格帯、もしくは基本無料
これもゲームの人口を維持するためには欠かせないファクターです。
プレイする人が少なければ、配信でも人気を維持し続けるのは難しいです。
上で紹介したゲームも多くは基本無料、そして買い切りのゲームでも2~3,000円程度で買うことができ、新規参入のハードルは低いと言えるでしょう。
まとめ
また、ゲームジャンルで言えばMOBAやTPS・FPSといったシューターが非常に人気です。
つまり、上記の共通点に当てはまるゲームが今後も配信で人気を得ていくことになると予想されます。
バトルロイヤルのように短期間で爆発的な人気を得る新ジャンルでも登場しない限りは、 ですけどね。
最近で言うと『Apex Legends』(エーペックス レジェンズ) が分かりやすい例でした。
とはいえ、あれは新規コンテンツの追加が遅れてしまった結果、急速に勢いを失ってしまいましたが・・・。 (一応まだ上位には食い込んでいます)
ともあれ、配信で選ぶべきゲームについてはこれである程度絞れるのではないかと思います。
今後もリリースされるゲームに目を光らせ、ロングヒットとなる作品を見極めていきましょう。
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